万:セン!今日予備校で過去問を見てたらこんな文章があったで。なんでも人間のコミュニケーションの主役は言葉やなくて表情やジェスチャーのようなボディランゲージやというんや。この文の中で紹介されているある学者によると人間は25万もの表情を作り、またそれを認識できるというんや。
Albert Mehrabian, a pioneer researcher of body language in the 1950s, found that the total impact of a message is about 7% verbal (words only) and 38% vocal (including tone of voice, inflection and other sounds) and 55% non-verbal.
1950年代のボディランゲージの先駆者的研究者、アルバート・メラビアンはメッセージの与える効果全体の内訳はおよそ7%が言語(つまり言葉のみ)、そして38%が音声(声の調子、抑揚、その他の音)そして55%が非言語的なものである、ということを発見した。
永:すると何か、こうしてわしとお前がこのブログでやっているような会話はわれわれの音声もなければ表情も伝えられないから、これは人間のコミュニケーションとしてはいびつなものなんかもしれんな。お前は最近かさにかかってわしを悪し様に言って、あげくのはてにはわしを人格破産者だと決め付けてるけど、もしわれわれの表情と音声とボディランゲージからの情報を与えたらお前とわしの立場は逆転するかもしれんな。ユーチューブかなんかを導入したほうがええかもしれん。
万:セン!それはまさしく逆効果やで。自分の顔をよ〜く見いや。センの眼も口も、顔全体が人格破産者のオーラを発しているやないか。センはもはや自分の顔すら客観的に見ることができなくなっているようやな。それに、センは自分の声をしっかり聞いているか。センの場合声に比べたら顔のほうがまだ相当ましや。しゃべらんほうがまだ信用ができる。しゃべった途端、信用もくそも何にもかもが全部おじゃんや。センはまさにリンカーンのようなケースや。もし仮にセンが成功したらの話やけどな。この文の作者によるとリンカーンは見栄えも、話しぶりもよくなかったらしいが、文章が上手だったので成功したらしい。まあそれはどうかなと思うんやけど。確かリンカーンは演説は上手だったということを読んだような気がする。けどこの作者はつぎのように書いているんや。
Before radio was invented, most communication was done in writing through books, letters and newspapers, which meant that ugly politicians and poor speakers, such as Abraham Lincoln, could be successful if they persisted long enough and wrote good print copy.
ラジオの発明以前は、ほとんどのコミュニケーションは書物、手紙そして新聞を介しての文章でなされていた。そしてそのことが意味していたことは、アブラハム・リンカーンのような醜い政治家やへたくそな話し手であっても、もし彼らが長期的にねばり、そしてすぐれた文章を書いたなら成功することができるということであった。
永:現代はラジオもあればテレビもあるそれに新聞、雑誌、書物もある。もしわしに何らかの形で成功する可能性が1%でもあるとするなら、その可能性のある媒体は読む文章が主体の媒体ということになるな。そういう媒体がまだ現存しているということはわしでもまだ人の信用を勝ち取って成功をおさめる可能性があるということや。
万:けどな、セン、悪いけどやっぱりセンには勝ち目はないと思うは。いくらセンが説得力のあることが書けても文章や電話だけで相手の全面的信頼を得るのは難しいで。はやい話がセンはダイレクトメールや電話の売り込み文句を読んだり、聞いたりしただけでものを買うか。どんなにその文章が説得力があっても、どんなに電話口の人の言葉が巧みで魅力的でも、やっぱり直接相手の顔を見て話を聞くまでは判断を保留するやろ。
永:それじゃ、お前は永久にわしには勝ち目がないということをとことん悟らせたいんか。わざわざそのためにこんな面白もくそもない、しかもわしが尊敬するリンカーンを醜い政治家などと悪し様にいう、わけのわからんどっかの大学の過去問をもってきたんか?
万:センはそれでも英語の先生か?ええか!俺が何の意味もなく予備校で見た過去問をセンに見せるとおもうか?さっきのリンカーンの文章をよ〜く見いや!こう書いたるやろ。
…. ugly politicians and poor speakers, such as Abraham Lincoln, could be successful if they persist long enough and wrote good print copy.
成功の条件に if they persist long enough と書いてあるのを見逃したらあかんがな。persist は「あきらめずに、粘り強く続ける」という意味や。分かったかセン!信用を得るためにはうまい文章だけではあかんのや、粘り強くつづけてこそ信用されることになるんや。まだまだ山田屋スーパーの社長の言葉を吟味して読まなあかんな!予備校のテキストの英文や大学の過去問の文章の中にはよく読めばセンのために書かれたような文章がたくさんあるんや。おれはいつもセンのためになるような英文をさがしているんや、それは自分のためでもあるさかいな。次の英文はある予備校のテキストからとってきた文章や、今度はセンが訳してみいや。英国人について書かれたもののようやけど。
With exceptions, there is present an instinctive feeling that the free and easy talker has a shallow mind, that he may not be sincere, and that one should constantly be on one’s guard against being imposed upon or taken in.
永:(泣きながら)うっっ!わかった!お前をまねて、まず講釈からや。
with exceptionsは決まり文句「例外はあるが」という意味や。
there is/are 〜 分詞、形容詞という構文はよくある。
例)There are some pages missing.「何枚かのページがなくなっている」
There is no milk left in the bottle.「ビンにはミルクは残っていない」
おそらくこの文のthere is present an instinctive feelingは普通なら次のようになるべきであろう。there is an instinctive feeling present 「本能的な考えが存在している」しかしこの例ではan instinctive feelingの直後に同格のthat節を置きたいがためにわざと順序を変えたくてこうしたのだと考えられる。意味はpresentという形容詞が前にあろうと後にあろうと変わらない。
もう一つの注目点はthat節が3つあって全てan instinctive feelingの同格である、ということ。on one’s guard against 〜「〜に用心する」
というわけで次に訳例を示すぞ。
例外はあるけれども、(英国人の心の中には)ひとつの本能的な意識がある、すなわち総じて弁舌の巧みな話し手は考えが浅はかであるという意識、またそういう人は誠実ではないかもしれないという意識、そしてそういう人に何かを押し付けられたり、あるいはだまされたりしないようにいつも警戒したほうがよいという意識が。
万:さすがセンやthe free and easy talker を「総じて〜の話し手は」とやったのはええやん。theには 単数で全部を代表させる働きがあるからな。カッコはこの文章が英国人についてのものであることが与えられている文だけでは分からないので補足したわけやな。そういう配慮は必要やな。そして最後の文は受動態やけど押し付けたり、だましたりするのは文脈ではthe free and easy talkerやからそれをあえてだしたのは、その方が意味が分かりやすくてええな。今日はここまでや!See you again!
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